家造りの基本知識

なぜ私があなたのために「安く」しなければならないのか?

なぜ私があなたのために「安く」しなければならないのか?

自分の給料を「安くしてくれ」という労働者はほとんどいないのに、ほとんどの消費者は自分しか受けないメリットを、自分だけの便益に対して、それを提供してくれる他者に対して「安くしてくれ」と要求する。

私はこの思考の構造の枠組みがなぜか生理的に受け付けない。

これから相手に物事をお願いするなら「必要な額をお支払いします」「見積額は、皆さんが赤字にならないように」とか「職人さんたちがしっかりと利益(儲け)が出るような価格でお願いします」と言えばいいし、すでに価格が提示されていて、設定された対価に見合わないと判断するなら、買わなければいい。

法外なフィーを請求されることを塞ぐために、一言そう釘をさすなら、最初からその相手を信頼していないことになる。

安くしてくれたら買う(依頼する)というスタンス、
ここまで値引きしてくれたら買う、という言動は、25年前から脊髄反射で拒絶してしまう^^

なぜ子育て優先の家づくりは生き残っているのか?
なぜ全国で、各地の工務店さんが協力してくださるのか?
なぜ地元でも職人さんたちが協力してくださるのか?

要因の一つは、私は絶対に「安くしてくれ」とは言わないから。安請負もしないから。
できないものはできないと(正直に)伝えるから。

コスト競争力という観点で、買えなければ意味がないので、価格をおさせるための創意工夫は膨大にやるけれど、これをこの値段以下でやってくれ(それができれば発注する)というスタンス、行動は絶対にとらない。

各工事業者さんたちに、値引き、値下げを要求したことは一度もない。
それはプライベートでも同様。相見積もりはしない。

そもそも
安くで良いものはできない。
良いサービスも提供できない。

安くでできるものは、
安く(その価格)でできたもの

良いものは安くできない。
それなりの費用になる。
逆に、採算が合わないと、
その良いものは誰も作れないので消滅する。

仕事ができる人材の給料は安くない。
良い食材は安くない。
安い商品やサービスには作り手の愛情も思考も思想も哲学も知性も少ないので、それを手にしてもやっぱり安い運気しか巡ってこない。

ビジネスにおいて「安く」提供します、と売り手側がセールスする時には、それは売り手側が価格を安くすることで、いろんな意味で儲かる(メリットがある)からである。

短期的には安さ最優先のこともある。
だけれども、相手に対して「安くしてくれ」と要求する必要はない。

安いに越したことはない。だから、創意工夫はたくさんする。
けれども、安くしてくれ、というのは相手の尊厳を傷つける性質の時がある。

いずれにしても、私は自分が依頼する時に安くしてくれとは決して言わないし、安くしてくれたら頼むというご相談はお断りしている。

なぜなら、家づくりという多くの人たちが関わる一大プロジェクトにおいて、私は先頭の責任者。
その責任者が安請負をすると、それから続く数多の各工事業者さん、職人さんたちが非常に困るから。
現場の職人さんたちが気持ちよく愛情込めて、住み手の幸せな人生を願いながら、釘を打ってくれる環境を整える。
そうすることで出来上がった家は、家族の人生を必ずや幸福なものにしてくれるはずという信念に基づく。

写真は次男の課題模型。
提出する朝、通学中、自転車で転倒して、手首を骨折。
骨折したけど、模型の破損は最小限に抑え、単位は取れたそうだ^^
模型を壊して身を守るべきだと思うが、時と場合によるのだろう。

  • Facebook
  • Twitter
  • はてなブックマーク
  • @LINE

私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。