「建てたい」と「建てる」は、まったく違う(過去インスタライブから)
「いい土地があれば建てたい」——その言葉が、実は建たない理由
家づくりの相談を受けていると、「いい土地があれば建てたいんです」とおっしゃる方によく出会います。ごく前向きな言葉に聞こえますよね。でも、私の経験上、この言い方をする方は、まず建てないんです。今日はその話をさせてください。
「建てたい」と「建てる」は、まったく違う
結婚したいと、結婚するが違うように、「建てたい」と「建てる」はニュアンスがまるで違います。「いい土地があれば」という人は、実際には土地の中から選ぶのではなく、条件をどんどん出してくる。あれがない、これがない、これがあればいい——そうやって、できない理由ばかりを並べているうちに、結局は何も手に入らないまま、今のままになってしまうんですね。
つまるところ「今のままがいい」という話なんです。それならそれで、私が何かする必要はないわけです。
「自分が欲しい」と、うちのお客さんの主語は違う
ある土地の相談で、ご主人が「広いスペースのある家が欲しい」とおっしゃいました。でも、うちのお客さんのほとんどは主語が違うんですよ。「妻が」「子供が」なんです。
ガレージが欲しいというご主人に「ガレージを作るために家を建てるんですか」と聞くと、「いや、そういうわけじゃない」となる。そもそも何のために建てるんだっけ、という話に戻るんですね。物理的にスペースが欲しいだけなら、うちに頼む必然性はありません。奥さんが、なぜ子育ての家と言っているのか。そこを理解することが本質なんです。
「1億かかります」なんて、私は言いません
「お願いします、と言うには、いくらかかるのか分からない」とおっしゃる方もいます。でも、買えないものを私が提示してどうするんですか。実現しない話をしても意味がないんですよ。
総額がどんどん増えていくときは、だいたい土地代で増えています。土地代だけで4000万円のお客さんもいますが、それはその方の年収や自己資金でそこまで行けるからやるだけ。私に頼んだから高くなったわけではありません。「予算3000万以内でできるならやります」といった条件闘争は、私は受けていないんです。
土地は「頭で探す」のではなく、集中的に探す
やると決めたら、私は何百件と物件を見ます。帯広でも札幌でも、誰でも見られる不動産情報から、建てられる土地をピックアップして、フィルターをかけて5つほどに絞る。土地は週末ごとに売れていきますから、同じ時期に集中して探さないと、迷っている間に他の人が買ってしまうんです。
だから「やる」と決めることが先。決めるから、どこを妥協するか、いくら払えばいいかが、はじめて具体的に見えてくるんですね。
はまればいいのではなく、やると決めるからはまっていく
「いい土地があればはまるかな」ではなく、やると決めるから、どうすれば実現するかを考えて、はめていくんです。敷地が希望より少し狭いとか、思い通りにならないことも当然出てきます。それを飲み込むことも含めて「やる」ということ。
信頼してお任せいただけるかどうか。その関係が築けることが、すべての前提になります。それでは、今日もよい一日を。

