貯金と、家を建てることは関係ない(過去インスタライブから)
貯金と、家を建てることは関係ない——よくある誤解について
家づくり診断で、これまで何百というご家族の家計を見てきました。その中で、驚くほど多くの方が口にする言葉があります。「家を建てるつもりがなかったから、貯金してこなかった」。今日は、この誤解についてお話しします。
「持ち家じゃないから貯金はいらない」は、逆です
貯金がない、あるいは非常に少ない方が、皆さん共通しておっしゃるんです。「賃貸でずっと行くつもりだったから、貯金しなかった」と。
でも、これは完全に逆なんですね。ずっと賃貸で行こうと思っているなら、ますます貯金が必要になるんですよ。だって、資産を作っていかないわけですから。家を持っている人は、貯金がなくても家という資産が残る。賃貸ならその資産がない。だからこそ、より多くの現金が必要になるはずなんです。
貯金というのは、家を買うためにするものではありません。この誤解がどこから来るのか、私には本当に不思議でならないんですね。
貯金は「できる・できない」ではなく「する・しない」
貯金がないことを「できませんでした」とおっしゃる方が多いのですが、貯金はできるかできないかではなく、するかしないかなんです。特にサラリーマンの方は、毎月入ってくる額がある程度決まっています。それより少ない生活をしておきさえすれば、貯金は必ず増えるんですよ。
もし失業期間が長かったとか、ずっと病気で働けなかったとか、そういう事情があるなら「なるほど」と思います。でも、そうではないのに車の借金があって貯金がない、というのは、シンプルにお金の使い方が間違っているんです。
保険は、あなたの自由に使えるお金ではない
「生命保険や医療保険をかけているから大丈夫」とおっしゃる方もいます。でも保険というのは、いくら払うか、いつ払うかを決めるのは保険会社です。しかも後払いですから、一旦は自分で建て替えないといけない。そのお金はどうするんでしょうか。
現金は、何に使ってもいいお金です。入院にも、旅行にも、家の頭金にも、お祝いにも使える。自分のお金だから、いつでも引き出せる。ところが保険金は、特定のことにしか、しかも相手が決めたタイミングでしか使えない。ここが決定的に違うんですね。
小さな借入から、綱渡りは始まる
現金がまったくないと、いざというときに5万、10万を、スマホで簡単に借りてしまう。金利は17〜18%です。こっちで借りてあっちに返す、を繰り返すうちに、返済が回らなくなっていく。自己破産への道は、いきなり1億借りて始まるのではなく、5万、10万から始まるんですよ。
一年分の現金が、健康を守る
私はずっと前から、完全に無収入でも一年やっていける現金を持っておこう、と考えてきました。それがあれば、無理して働かずに済み、健康を維持できる。病気になって働けなくなることが、一番の経済的ダメージですからね。
心も体も健康であり続けること。実はこれが、いくら保険を積むよりも確実なリスク管理なんです。だから、家を建てるかどうかに関係なく、貯金はしておきましょう。それでは、今日もよい一日を。

