もうすぐプランが誕生する~Sさま~
昨日、姉からSさまのプランがあがってきた。
「これかあー」
Sさん家族みんなが、それぞれが
日常を豊かな心で健康に暮らせる
きっと未来が明るくなるだろうな
そう確信する間取りでした
誰でも
あーしたい、こーしたいはあります。
もっと安くなったらいいのに、
もっと広かったらいいのに
もっと便利な場所だったらいいのに
もっと敷地が広かったらいいのに
もっと収入が多かったらいいのに
全体の計画を立案する際、
私が考える時間軸や観点は
以前と比べて格段に増えました。
これってもう少し安くならないかなーと思う。
なぜなら、依頼主はできるかぎり安い方がよいと思っているから。
その要望に応えようと思えば、1円でも安くという思考が作動する。
それはそれとして、もう一方の観点がある。
どれだけの頻度で、どれだけの時間使うのか。
まあー「半世紀」ですよ。
私たちが思考し、依頼を受け、提案し工作し届けるモノは
24時間365日×半世紀も
その家族をお世話するんですよね。
また元に戻ると、
半世紀も使うから、もっとあーだ、こーだが出てくる。
しかし、すべての可能性を網羅し、
高いレベルで対応する代替案など存在しない。
どれだけお金をかけても、です。
いろいろめぐるわけですが、
そうこういっているうちに、
自分と家族のかけがえのない一日=命は
何がしかの住居で消費される。
子どもが子どもである時間は、
成長とともに一日ずつ減っている。
家庭の生活拠点である我が家という住居(道具)が、
半世紀の間、豊かな心で健康に暮らせるものであるならば、
おそらくその人の人生の大部分は、
豊かな人生といえるのではないでしょうか。
逆に、
必ずお世話になる住居の質が
「なんだかなー」であるならば、
使うたびにイラッとくる道具であるならば
自らの人生の質がそうなる、ということです。
Sさんのプランが誕生するまで、あとわずか。
家づくりにおけるそれは、
ひとつの大きな過程ではあるが、
これまでのいろんな葛藤、
乗り越えた困難に想いを馳せると
「誕生」という概念がやはりピッタリくる。
高価なものでもなく
最新のものでもない
日常を豊かな心で健康に暮らせるものを
小川の家は提案、つくりつづけようと
Sさまのプランを眺めつつ改めて思ったのでした。