お客様の暮らし

落ち葉はゴミなのか〜庭を森化する理由〜

紅葉の季節です。
近くの国道の街路樹は、紅葉を前にバッサリ剪定されています。落ち葉にクレームが来る前に、という行政判断でしょう。
日本人の心が以前と比べて殺伐としているとすれば、こういう判断に原因があると私は思います。

小川の家では「庭を森化」しています。
「庭に木を植える」ことに対して、お客様の中には「落ち葉」問題を懸念される方がいらっしゃいます。その懸念はお客様本人ではなく、両親や年配者から「やめておけ」という注文がつくからです。

小川の家が約束する暮らしとは、家族が心豊かに健康的に、快適な暮らしです。
人間の心が豊かである、豊かであり続けるためには、自然に囲まれた環境が必要です。すなわち、庭に樹木や草花が必要不可欠なのです。

現代の日本社会が殺伐としているとすれば、それは周囲に自然が、樹木が、緑がなくなったからです。
住宅街もオフィス街も道路沿いも教育機関も田舎も周りを見渡せば、アルミフェンスとアスファルト、コンクリートに覆われている。

格闘技で「金網デスマッチ」というのがあります。自宅や建物の周囲をアルミフェンスで囲う環境は、金網デスマッチ、鉄条網に囲まれた中での生活と同じです。

そもそも落ち葉はゴミなのでしょうか?

落ち葉は産業廃棄物でしょうか?

小川の家では、新緑、紅葉、落葉、新芽、これら四季の循環、生命の営みの美しさを日常の暮らしに取り込むことが、地球環境にとっても、地域にとっても、家族にとっても、なにより感受性豊かな幼少期の子育てにとって、大切なことだと考えています。

紅葉を見て、落ち葉を見て、ゴミだ、産廃だ、邪魔だ、木なんかいらない、伐採してしまえ、と感じ、判断するような物の見方をする子供や大人にはなりたくないのです。

アメリカの首都ワシントン。
4年前、特派員で赴任中の親友宅を訪ねました。季節は秋。車道も自宅も街も樹木に覆われ、紅葉と落ち葉がものすごい量で、美しかった。治安も教育環境もいいエリアほど、樹木に覆われている。一方で、樹木がフェンスになっていくと、スラム街や貧困地区、治安の悪いエリアになり、廃墟が増えていく。

行政や住民が樹木を伐採する都市、街の未来はどうなっていくのか、予測がつきます。

来週はM様宅の森化です。
日本社会はフェンス志向の緑根絶ですが、私は森化志向でたくさん木を植えるという我が道を行きます。

庭の森化とは、街に小さな森をつくるプロジェクトです。
小川の家が1000軒に到達すれば、街に小さな森が1000箇所できたことになる。
それを通じて、日本の環境を変えていきます。

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。