あなたを生かすコストは?
某大手生保のライフプランナーで友人のKさんが
「新商品」の紹介に来て下さった。
健康、無喫煙、体型もOKの私にピッタリの商品が発売されたとの事。
Kさんに伝えた
「実はわたし、6月に、生命保険、全部解約しちゃったんです」
一瞬キョトンとして
「えー?」
そう、
「無保険です(苦笑)」
そういう判断するにいたった背景と我が家の状況を説明すると
「確かに、合理的ですよね」と納得なさった。
子ども3人の我が家、教育資金の準備が必要です。
頂いた幾つかのパンフレットを見ると
一人の子どもにかかる教育費が大きく掲載されている。
例】幼稚園から大学まで
自宅×公立だと約1,100万円
私立×賃貸だと約3,000万円
私ですね、以前からこういう数字をメディア等で伝えることに違和感があった。
「あなたを生かすのに、○○○万円コストがかかる」
「だから、それが、なんなのよ?」と(笑)
この話、Kさんにももちろんしましたよ。
「確かに、そうですよねー」と
年収500万円の人が、5年働いて、生きて、1円も預金が増えなかったら
「5年、生きる、生かすのに、2,500万円かかった」ことになる。
それが、なーに?
人間が生きることの指標として
こういう概念で捉えたり、判断したりするようになると
たとえば、
「あなたが平均寿命まで生きる(生かす)のに3億円コストがかかる。
それに見合うだけの、あるいは、それ以上の成果(GDP)が出せるのか?」と。
そろばんはじいて、
Aさんが社会に還元できるGDPが4億なら、生かす。
3億なら、ギリギリ。仮に2億なら、要らない、となる。
それは行き過ぎだ、というかもしれない。
しかし現に、子育てコストを算出し、
その投資額と成果(リターン)を見比べて
子どもが「いる」とか、「いらない」とか、○人がよいなど
そんな視点・論点が社会の判断の物差しになっている。
37歳の私があと50年生きるのに3億かかるとする。
これから3億も稼げそうにないから、家族のためには
今のうちに、生命保険をたくさんかけて死んだ方がよいのか?
なんて問いは、くだらない!
【付記】
年間3万人以上の人たちを自殺に追い込む背景には、
こういう「そろばん」主義が働いているのかもしれない。