ふと書棚の小冊子を手に取り、パラパラめくる。
ふと書棚の小冊子を手に取り、パラパラめくる。
2003年9月発行
転載しますね
ステップを間違うと、家は一生手に入らない?
ご相談に来られるお客様がよくおっしゃいます、「良い物件があれば買いたい」と。
「買いたい物件と買える物件は、かなり違いますよ」と僕は答えるようにしています。
さて、「良い物件」とは一体どういう基準なのでしょうか。
これは非常に難しいです。
なぜかと言うと、家族構成、収入が同じでも手の届く範囲が全く違うからです。
こういう現実の中で、僕達はどういう基準で「良い物件』としてオススメしたらよいのでしょうか?
僕の結論は、「家づくりの為のきちんとしたステップを踏む事』です。
まず、夫婦でモデルハウスなどを色々見て回る前に、『家を建てるという決断』(出来れば建てたい程度では厳しいです)が必要です。
ここで、夫婦仲がイマイチだと核心部分の話が出来ません。
建てる決断が出来ないという事は、色々見て回ったとしても、一般的な中途半端な知識が増えるだけで、結局そこから先には進めませんし、自分達にとって大切な情報は入ってきません。
次に、自分達の手の届く範囲を把握する為に、預貯金や自己資金、月々の支払額、完済希望年齢などをしっかり決めておきます。
次に、僕のような住宅のプロに資金計画・諸費用・銀行との交渉などの説明を受け、総予算を確定します。
それから、出来るだけ良いモノを手に入れる為に、予算配分をしっかりします。それから具体的に探していくうちに、自分達の手が届く範囲がはっきりと絞り込まれてきます。
最後は、契約書にハンコをつく、最後の一歩を踏み出す勇気が必要です。
現実に自分達の手に入る物件が固まった時、その形は、当初想い描いた理想や夢とは多少違うかもしれません(立地条件や広さなど)。
しかし、ご夫婦でじっくり話し合い、自分達の経済力、周囲の状況など現実を受け入れ(誰でももっと良いのが欲しい)、将来の事を考え(常に不安です)、その上で辿り着いたひとつの形です。
ヤマダさんにはヤマダさんの、イトウさんにはイトウさんの形がそれぞれあります。それを周囲の人は、妥協と呼ぶかもしれません。
しかし、僕は、全くそうは思いません。
無い袖は振れぬ、少々気に入らない事があっても、思い通りに事が運ばなくても、とにかく、グッとこらえ、呑み込んで、自分達家族の為に、前に進む勇気があるかどうかです。
買わなかったら一生家賃生活というだけです。
誰も解決してくれません。
親が解決してくれる事もありません。
別に他人の為に見栄(中にはそういう方もいらっしゃいますが)で家づくりをする訳ではありません。
自分達家族の為に決断するだけです。
「じっくり検討したい』『もっと良いのが出るまで待ちます」は、一見前向きなようですが、中には『永遠に検討中」で『時を失う」家族が沢山います。
70歳、80歳で、公営住宅の一人暮らしは、よくあります。
高齢者にアパートを貸してくれる大家は、非常に少ないのが現実です。
彼らにも自分の家を購入するチャンスはあったはずです。
決断しなかっただけです。
少し努力が足りなかっただけです。
時間は確実に過ぎていきます。
誰でも「家は欲しい」のですが、一方で『誰でも素敵な家が手に入るとは限らない』と言う厳しい現実もあります。
その違いは、本当に紙一重です。
〜当時30歳前の小川よ、なかなか偉そうにいうなぁ〜

