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なぜ貯蓄がないのか〜自らバケツに穴をあけるから〜

Aさん家族:年収300万円、貯金300万円

Bさん家族:年収300万円、貯金0円、借金300万円(車)

Cさん家族:年収300万円、貯金50万円、借金50万円(車)

Dさん家族:年収600万円、貯金50万円、借金300万円(車、キャッシング)

同じ年齢、同じ家族構成、同じ家賃です。

自分が損するとわかっている消費をする人はいない。

消費する(お金を使う)ときには、自分が得する、自分に得があると判断するから商品やサービスを買う。

高齢者で詐欺にあう人も、動機は、身内のトラブルもみ消しや儲かる話に乗っただけ。自分が損するようなモノに対価を支払う人はいない。

家づくりの相談では、金銭面の問題を解決する必要がある家族は多い。望む暮らしは同じです。私は、本人が困っている問題を解決し、願望を叶えるために、家計のリストラを提案する。

貯金が少ない人の言い分は、そのほとんどが「収入が少ないから」という。私の見方は異なりますし、それは事実として間違っている。

貯金がない世帯の原因は、バケツに穴があいているから、です。
正確には、自分のバケツに、自分で穴をあけているから、です。

穴のあいた、穴をあけたバケツに、どれだけお金を注いでも、残らない。毎月、何年もかけて、自分で穴をあけたバケツに水を注ぎ続ける。我が暮らし一向に楽にならず、です。

自分のお金を誰かから奪われることはありません。なぜなら手取り収入は税社会保険料を徴収された後だから。自分で判断してお金を使うわけです。他者に取られることはあり得ない。自ら支払っている。

税・社会保険料の負担を25%とすると、
年収300万円の人が、手取り225万円
年収400万円の人だと、300万円
社会人10年として、自分が手にしたお金は2250万円〜3000万円。貯金ゼロなら、それだけ全部使ったわけです。借金ありなら、それ以上使った、ということ。

家づくり診断や家づくりの土台づくりとして、必要に応じて家計の見直しを提案します。今までと同じ収入で、同じ勤務先で、暮らしと人生を大転換するわけですから。思考のリストラとセットで、お金の使い方が雑、自分の家計を苦しめるお金の使い方をされている人には、家計のリストラも提案します。

提案して、そのあとの判断は二つに分かれます。
・確かにそうですね、とリストラする人。
・そんなはずはない(無駄な消費は一切ない)、もっと収入を増やせばよい、とリストラ拒否する人。

企業や組織の存続と同じように、リストラすべきときにリストラすると、未来が明るくなる。追い込まれてリストラすると、後手に回っているので、ときすでに遅し、だったりする。リストラできぬまま、倒産・消滅する企業・組織も多い。

今、家計にゆとりがないのであれば、例えば、コロナ給付金が生活費の補填になっているような家計は、これまでのお金の使い方は、危機において、身を守ること、未来を明るくするのに、貢献していなかった、と言える。これに気づくべきで、気付けるか、否か。気づいたとして、変えることができるか否か。

自ら変えなければ、結局、他者から強制的に取られる。
例えば、家賃が支払えなくなるから退去、借入の返済ができなくなり自己破産、仕事の成果を出せないから解雇、勤務先の業績悪化でリストラ。

失業しても、バケツに穴さえあけていなければ、次の職が見つかるまで、ジタバタしなくてもよい。

バケツに穴をあけていると、ピンチに弱いし、未来への投資もできない。例えば、子供の教育資金の欠如。子供が多額の奨学金を必要とするか、教育ローンを組むことになるか。生活拠点である持ち家を購入しようとしても自己資金の不足で買えないか、オーバーローンを組むことになる。オーバーローンはその後の家計を困窮させる。

お金の使い方にはその人の人生観とか価値観、自分への自信とか社会をどう見ているか、その見識も現れる。

貧困の連鎖、とよく言われますが、お金の使い方を正しくしておかないと、正社員かどうか、収入の多寡に関わらず、貧乏スパイラルに陥っていく。

子育て優先=幸せスパイラル。

陰気で窮屈で心落ち着かない、くつろげない住環境での育児・子育て・暮らしが長くなればなるほど、貧乏スパイラルへ入っていく可能性が高い。家賃の安さがストレス発散の消費(浪費)につながり、それが長期的な貧乏スパイラルに入っていく。なぜなら、家賃が安いということは住環境の質が極めて低いということ。質が高く、価値あるものが安いということはありえない。

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。