MY LIFE

10歳の旅②

10歳の旅②
家族に見送られ、長崎空港から羽田へ。
機内から富士山を眺める。

客室乗務員から声をかけられ「10歳の旅で富士山に登るんです」と伝える。
すると、飛行機を降りる際に、プレゼントをくださった。中には息子への応援メッセージも。こういうのって、元気出ます^^

 羽田からはレンタカー。追加料金3000円で、羽田空港の駐車場から出発できます。
受付すると、予約していた車種とはちがうものだった。どうにもならないので諦める。
車種は控えるが「走る喜び」とは対極の車であり、提供する価値とは何か、感受性を失わせるものは何かを再認識させてもらえた(苦笑)
 晴天の中、約3時間のドライブで富士吉田市へ。
コンビニで水などを買い足し、北麓駐車場にて、登山ウエアに着替え、荷物を最小限にする。
5合目行きのシャトルバスに乗る。30分に1本、5合目まで45分!富士山って、でかいんですね。ちなみに、乗客の9割は外国人。

 富士スカイラインに入ると、あっという間に雲の中へ。標高が高くなるにつれ、小雨、濃霧、強風となっていく。酔ってきたなあと思った頃、5合目到着。
 たくさんの観光バスと観光客の多さに驚く。天気は小雨+強風。マジですかあ。宿にチェックインして、カプセルに入る。1泊7,560円。風呂はないがコインシャワーはある(1回500円)。共同トイレはあるが手洗いの水が出ない。

スタッフに「水が出ないんですけど」と聞くと
「水は貴重なので」と無愛想に応じる。
「いや、水が出ないんですけど」
「あとで調整しておきます」
完全止水の蛇口から、ポツリポツリと水が出るようになった。
そう、雨もふる自販機もWIFIも大型バスもあるけれど、貯水タンクはないようです。
外を眺めると、まさに5分おきに天候が変わっていく。雲の動きも早い。
横殴りの雨風かと思うと、雲の切れ間から、晴天の麓が見える。
人生初の光景。息子を散歩に誘うが昼寝するという。

彼は、登頂に集中しているんだと、このとき気づきました。
彼は、余計なことを一切しない。シャワーも入らない。やるなあ。
僕もカプセルに収まるがイマイチさえない。緊張と興奮、不安と疲労のミックスゾーンでしょうか。
PM7時頃、レストランで夕食をとる。

お互い食欲はないが、食べないとパワー不足になる。朝食の時間を聞くと「7時からです」と。???山小屋って朝早いんじゃなかったっけ?ガイド本には24時間営業って書いてあったような(苦笑)
 とにかく、朝7時に朝食を食べてから出発することに。
とはいえ、天気はますます悪化する。宿が強風で揺れる。
2時間おきぐらいに目が覚め、外を眺める、横殴りの雨だったり、止んでいたりの繰り返し。
同宿のある方は「こんなもんだと覚悟してきました」といって、荒天の中am4時頃出発。
別のある方は「今回は断念します」といって帰られた。
天気予報はよく分からない。そもそも雨の中で登山した経験がない私たちにとっては判断に悩む(近場の山なら登らない)。
am6時頃、明るくなってきた。
天気は荒天と曇りの繰り返し。
とにかく、しっかり装備を整えて、必要最小限の荷物以外はコインロッカーに預けて、出発することに。
 登山口にあるインフォメーションセンターに立ち寄り、山梨県警の方に登山届を提出。防寒着や装備、非常食について確認された(富士山は登山届を求めない)。
 私の方からは、警報や登山自粛の発表がないかどうか確認。
 今日のコンディションについては「無理をせず、気をつけてください、としかいいようがありません。昨日登った方によると、いつもの3倍は体力を消耗するそうです」と。
 
 宿は8合目標高3,250m。これから標高差1000mを4~5時間かけて登る。悪天候ゆえに、もう少しかかるかもしれない。今日の登頂は無理だけど、宿まで行ければ、明日は天候が回復する見込み。8合目までには、30分~1時間おきぐらいに山小屋がある。休憩も避難もできるだろうと(これが甘かった!)。荒天だが、雷など注意報は出ていないので、登山できないわけではないと判断し、これが富士山だと思い、登ることに。同時に、いつ撤退するかもセットで考えながら。なにせ、ぼく一人の体力ならなんとかなりますけど、息子と一緒なので、無理は禁物。富士山は逃げないし。何より、一歩間違えば「バカ親」だなあと。
<協力金>
 一人1000円を登山者にお願いするもの。新聞報道によると、今年は例年の半分ぐらいしか、協力金を支払ってもらえない、とのこと。
 私たちは二人分支払い、記念バッチを頂いたわけですが、よほど注意しないと、どこで協力金を収めればよいのかわかりません。で、そこにいるおじさんたちが、、、、環境保全と言いながら、タバコ片手に、、、ではねえ。
 ちなみに、山梨県警の方もマンガ本読んでいました。登山届を提出するような場所もないですし、天気予報のパネルは前日のままですし、日本人より外国人の方の方が圧倒的に多かったですし、不思議な場所だなあと。
 
 見上げても見下ろしても雲に包まれて何も見えない。
一方で、多くの登山者が雨に打たれてヘロヘロで下山してくる。
これから登ろうという人は少ないけれど、ゼロではない。
ということで、am8:00 いざ、登山開始!

  • Facebook
  • Twitter
  • はてなブックマーク
  • @LINE

私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。