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書くという行為

次男イッペイの大学受験のため、東京に来ている。
機内で、100分de名著のテキストを読む。

私は、20年近く前から「書く」ということをネットで公開して続けている。facebookやインスタグラムなどでの配信が増えたことで、ブログでの投稿が激減した。当初のインターネットは「日記」だった。もちろんスマホもwifiもない時代のことである。

なぜ書くのか。

私は個人のfacebookで、毎日、いろんなことをそのときその時で書き残している。誰かに伝えたいとか、知って欲しいと思う内容のこともあるけれど、忘備録である。それをいつ読むことがあるのか、そんなことはほとんど考えていない。ただその時の出来事、感じたこと、考えたことを書き残すのだ。もちろん公開するので、書きたいけど、これはまずいよな、という内容は控えるか、修正、削除している。

今日なぜ書くのか

それはなぜ書くのか、という行為に関して、機内で読んだ100分de名著の中で、内村鑑三が教えてくれたから。あーなるほど、そういうことか、と。その通りなんですよ。

文章を書いていると、加筆修正しているうちに、なんだか伝えたいものというか、その場の感情とか感じたことがボケてくるのがわかる。なんというか、カッコつけた表現になっていく。

読み返してみて、あー、あのときは青臭かったな、ダサかったな、というのが、本当の意味での書くという行為なのだ。逆に、10年前、20年前の文章でも、いま書いたかのような、今わかったようなことを書いていることがよくあるのだ。

何度でも同じことを書いても構わないのだ。それが書くということなのだ。

書くことで自分の考えや感じていることがわかってくる、そして、書くことで、考えることが湧き出てくる。へえ、俺ってそんなことを感じて、考えて、そんなふうに捉えていたのか、と。

次男の進路は次男が決めていくこと。僕は僕。彼は彼。スミレはスミレ(岡潔)

他者との比較、評価をゼロにすることはできない。だって、気になるのは仕方がないのだ。でも、気になることは仕方がないとして、それを深追いしないようにすればよいのだ。

うんかううん程度しか、yesなのかnoなのか、聞き分けるのが困難なほどのリアクションしかしない次男ではあるが、不思議と、彼の部活の親友たちのことを私たち夫婦はしっているし、部活の保護者とは仲が良い。

彼を通じて、彼を育てることで、私たち夫婦も育つ。

受験旅行に来たことで、100分de名著のテキストを再読する機会に恵まれた。彼がよく喋るやつだったら、読んでいない。そして彼が受験を明後日に控えた身なのに、単語帳を見ることもなく、爆睡しているのだ。

点と点、巡り合わせというか。

そして僕は本ブログをホテルの一室で書いている。次男は、ベットでゲームしている。

なんという幸せな人生、時間であろうか。

イッペイのおかげで、この志望校にこのタイミングで受験旅行をしたことで、この根源的に最も大切な「書く」とは何か、を教えてもらい、気づかせてもらえたのだ。

この一つ一つのちょっとした経験の積み重ねが、僕の次の判断基準になっていく。

さて、今宵、何を食べようか。イッペイは、任せる、なんでもいい、という丸投げだ。

長男は、今、ポートランドにいる。初めての海外一人旅で、シアトルからポートランドへ。ポートランドでは、ホームレスの多さに凹み、ブルーになったと言っていたが、ドミトリー併設のカフェで、ライブがあるということで、それがまた何かと思えば、中高齢者のカントリー。そこにドミトリーに宿泊している若者が集い、そこで話しかけてくれた異国の人たちと笑顔で写真を送ってくれた。

ちょうど一年前は、彼の受験で福岡や千葉や東京へ、行ったり来たりだった。

人生は面白いし、面白くしようとすればより面白くなる。

さて、何を食べようか。イッペイのチカラになるものを食べさせる、それは何か。
それを決めることが、今、一番大事だ。

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。