ハザードマップを確認する
人吉・八代地域で大雨による大災害が発生しています。
大雨や台風による災害に関して、住宅建築業者として、日々、どうすれば良いか、と対応を検討し、具体的に手を打つわけですが、実際に想像を絶する光景を目にすると、一業者として何ができるのか、その限界をも見せつけられます。
現在、八代で建築中の現場もあり、真っ先に、職人さんなどに状況を確認したわけですが、まったく問題なく、工事は進められているとのことでした。
土地購入のお手伝いをさせていただく際には、地形的に、河川流域や沿岸部、山間部、背面に山が迫っているところなどは、ハザードマップを確認するようにしています。
〜警戒区域というのが明らかな場合には、土地の重要事項説明書などに、明記されるのですが、河川の氾濫などに伴う浸水地域に関しては、土地の契約時に説明というのはほとんどないと思います。
土地を探して購入する際の要件は何か、というと、ほとんどの方が、まずは利便性、です。価格(資金制約の範囲内)と利便性です。災害リスクが低いところをまず優先する方は少ないです。
我々は建築業者ですから、工事中に水没したらどうするか、土砂崩れに巻き込まれたらどうするか、という問題を常に抱えています。台風などの被害は、案外単純に損害保険でカバーすればよいのですが、徳の土砂崩れで、建物ごと、土地ごと流された場合には、どうするのか。これはちょっと想像したくないですけど、現実には起こりうる。
人間が暮らす土地には、その人にとっての生活の営みや歴史があり、単純に、高台に移転して住みましょう、というようなものではない。土着性があり、そこには先祖からの歴史があったりする。
逃げる準備(想定)をしておくこと、物が壊れても後から修繕すればよいこと、この2点を認識しておく、それしかできることはない。
人類は河川の氾濫との歴史でもある。川の近くに人類はやはり住んでいるし、そこには都市の拠点がある。治水には限界があるし、対策工事をやろうとしても昨日今日でできるものではない。天災地変はいつくるかわからない。
土地を選ぶ際には、ハザードマップを確認しましょう。
その地方自治体のWEBサイトにアクセスすれば簡単に確認できますから。
できるなら、地形的に安全な土地に家を構えましょう。