安くできるのではなく、安物ができる。
10/30 社員の慰労会を開催しました。
場所は、嬉野温泉椎葉山荘。建築を生業としていますから、良い建築に触れることは必須です^^
宿に16時集合ということで、私は走っていくことに。自宅から宿まで70km。
11時間ちょっとあればつくだろう、飽きたら、間に合わなかったら、社員に車に乗せてもらおう、ということで、自宅をAM5:40に。で、ゴールしたのは16:03^^(11時間20分)
宿の方から、ドン引きされましたけど^^
本題へ。
長い距離をゆっくり走ることは、私にとっては、市場調査でもあります。大学では土木環境工学を専攻したこともあり、住宅はもちろん、ありとあらゆる建築、土木構造物が目に入りますし、それらが完成した経緯や用途、材料や構造、使いやすさや費用など、試算リサーチ探求しながらのランニングです。
そして、私は経営者、事業家でもありますから、いろんなお店(大手から中小個人商店)や企業の経営状況まで見てしまいます。街と地域と企業と個人の栄枯盛衰が実感できる、手に取るようにわかるわけです。
家づくりに限らず、ものづくりや様々なサービス、場面において
「安くしたい」という要望は必ずついてまわります。
住宅建築に関して言うと、つくったものは壊さない限り、そこに50年〜100年間残ります。
リノベーション、再利用といっても、その対象となり、かつ成果を生み出すのはやはり「良い建築」です。「本物」です。
本物とは何かというと、
・しっかり考え抜かれて
・良い材料で
・腕の良い職人さんたちが
・愛情を込めて
・しっかり作られたもの
です。
それにはそれなりのお金がかかっています。つまり、安くできるわけではない。
家づくりの相談では「安くしたい」「安くできる」という話がいろんな場面で生じます。安いといっても総額で1000万円以上する買い物、ものづくりですから、部分部分で切り取って、安くできる、と言い始めれば、いくらでも安くできるわけです。でも、できあがったものは、本来期待したものなのかというと、そうではない。期待したもの(品質)が安くできたわけではなく、安くできたものが手に入っただけです。
品質の基準というのは、作り手と買い手(依頼主、消費者)との間で決まるので、安物でよいという判断基準が悪いとか、そういう問題ではありません。
一方で、トラブルやクレームの多くは、品質に対して生じます。つまり、ほとんどの人が「良いものが安く手に入ると思っていた」わけで、安物を求めていたわけではないからです。品質とは、素人(買い手、消費者)にとっては、使ってみてはじめてわかるもの、使い続けてわかるもの、です。作り手(プロ、売り手)は、品質に見合った価格を提示しているわけで、価格に見合った品質を提供しています。
住宅とは何かと考えたときに、超長期間、毎日使い続けるものです。あわせて、住む人だけでなく、その地域、街を形成する目に見えて、ボリュームがある、構成要素です。良い住宅、良い建築が立ち並ぶ街は良い街になっていく。
良い建築とは豪邸のことではありません。高級住宅でもありません。
きちんと考え抜かれていて、
きちんと調べていて、
きちんとした材料で、
きちんとつくっているものです。
安く提供する方法は、
考えないで、
調べないで、
安い材料で、
技術力の低い職人(作業員)に、
つくらせる。
私は住宅会社の経営者で、技術者でもあるという矜持があります。
ですから、自分が自社が手がける仕事は、安物はつくらない、というポリシーに基づいています。
なぜなら、自分が買う側だったら、自分と大切な家族が長く暮らす家を、生命と財産を預ける家を、安易な考え、安物の材料で、腕の悪い職人に、雑に作られた商品を数十年もの住宅ローンを組んで、支払っていくなんて、イヤだからです。
長い距離をゆっくり走ると、やってはいけないよな、という物差しがビシバシ伝わってきて、励みになります^^
35km地点、鈴田峠の道の駅で食べた「あおさ」うどん。開店前にもかかわらず、食べさせてくださってありがとうございました!美味しかったですー^^
50km付近。飽きてきて、バテ気味だったので、通り沿いにある喫茶店にて、コーヒーブレイク^^美味しかったなあ^^
千綿駅近く。景色が良くなってきて、また走れるようになってきた^^みんなで美味しくいただいた佐賀牛^^
11月ですね。今年もあと2ヶ月。しっかり良い家づくりに注力します!
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家づくり相談会・説明会
<福岡地区>11月10日(土)
<長崎地区>11月11日(日)
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