決まらない理由は、あなたが決めないから。
テレビ東京の取材依頼があってから、一昨日の放映までの2週間、
なんだかソワソワしていました。
3月の〆は、Hさまの上棟式@千代の幸もあり
4月に入り、事務所の隣にある千代の幸の公園の桜も満開となり、
ようやく日常を取り戻しつつあります。
私の日常はというと、
人が、夫婦が、子どもが、家族が
自分と自分が愛する人の人生を
望む暮らしへ変えるために
大きく転換していく、
いわゆる人生の岐路に立ち会うというものです。
何かを変えよう、問題に向き合おう、解決しよう、
という思考はすべて、人生の岐路だと思います。
何かをやっても、やらなくても、
万一の事故や事件に巻きこまれない限り、
明日も人生は続いていきます。
私は家づくりという一大ブロジェクとのうち、
主に、準備とスタート部分を担当しています。
相談者の多くは、まだ決めかねている方々ばかりです。
家づくりを進めていくといっても、支払い能力を自覚し、
支払える額を決め、その範囲内で、土地を決め、建物のサイズを決め、と進んでいくわけですが、
いずれにしても、望む暮らしを手に入れたければ「決める」ことが必要不可欠です。
なかには、「なかなか決まらない」とおっしゃるかたもいます。
正しくは、決めない、です。
パートナーが、ではなく、「あなたが」です。
「あなたが決めないから」物事が進展しないのです。
なかなか決まらない、というと、たくさんのことを想定し、選択肢を設定し、どれも一長一短あるから決まらない、という論理なのですが、
実際に物事を決めていくというときには、ひとつずつ順番にしか決めることができません。
しかもそれは、根幹部分から決めなければ、物事は進展しません。
堂々巡りに陥る人の多くは、結局、枝葉の部分か、
いま決める必要がない部分を決めようとしている。
だから、決まらない。決めたつもりでも
順序、決めるべき事項の優先順位がまちがっているので、
物事が具体的に進展しないのです。
いつか旅行に行きたい、といってパンフレットを眺めていても、
泊まりたい宿を探してみたとしても、
旅行が実現するわけではありません。
旅行を実現させるためには、
旅に出ると決めること、
出発日を決めること、
予算を決めること、
それから、その日の宿と航空券の手配、となるわけです。
そのときに、希望の宿が空いているのかどうか、予算に合うかどうか。
空いていなければ、その宿を諦めて別の宿にするか、その前後で、空いている日程に変える。
予算が合わなければ、予算を増やすか、別の宿にするか。
家づくりも同様です。
家を建てると決めること。
すなわち、今の住環境での暮らし、子育て、人生に「決別する」と決めることからはじまります。
今のままが続く人生でもよい、と考える人は、
わざわざ家なんて、建てません。なぜなら、建てる必要がないから。
そして、肝心なことがもう一点。
「自分は困っていない(今のままでも構わない)けれど、
子どもや妻(夫)のことを考えると、いまのままではダメだ。だから、家を建てる」という判断もある、ということ。
私は困っていない、から決める必要がない、という人もいます。
あなたは困っていないかもしれないけれど、
あなたが愛する人が困っているのであれば、どうなさいますか?
という問いが待っているわけです。
その問いに答える必要がある。行動で。
「モデルハウスを見て回る」という行動は
解決に向けて取り組んでいるようですが、
それは「単なるジェスチャー」な場合もあります。
愛がない、甲斐性がないとは思われないようにするための、先送りの常套手段だったりするわけです。
でも、その原因はパートナーにあるのではなく、
やっぱり、自分自身が腹をくくっているかどうかにある。
決めない理由、原因は、あなたが決めないから。
決めないことによって、かけがえのない時間とお金、
心身の健康とチャンスを失っているかもしれない、
という視点もどうぞお忘れなく。