心豊かで健康な暮らし

家賃の安さで得られるものとは、子どもと母親の心身の健康被害である。

「家賃を支払い続けるのはもったいない」
ここでいう「もったいない」とはどういう事実なのでしょうか。
まず、家賃を支払うという行為は、
家主の借金返済を肩代わりし、
家主の資産形成のために働いている、といえます。
家賃を支払った分だけ、家主の資産形成に貢献した、ということです。
家賃とはどれだけ支払っても、永遠に1円たりとも自分のものにはなりません。
これが借家(賃貸)人生の現実です。
で、住居費は生きている限り必要ですから、
自分のもの(資産)に支払った方が得ではないか。
そういう意味で「家計から家賃を支払い続けるのは、もったいない」となる。
一方、家賃が格安ならば、食費や通信費、光熱費と同様、
住居費として支払い続けても「もったいないとはいえない」のではないか。
この場合、これから死ぬまで、半世紀近く
「格安の家賃で住み続ける方が得」だと考える。
これはある意味、理にかなっています。
ただ、半世紀後、30歳→80歳になった時に、
家主が同じ住居(立地条件含む)に、
これまでと同様に格安の家賃で、
「あなたに」貸し続けてくれるかどうか、
何の保証もない、権利もない、という極めて危険な状況に
「我が家の生活拠点を」持っていく、ということは抜きにして。
お金の損得勘定はさておき、
家づくりの相談者の多くは、当然のことながら、賃貸生活です。
賃貸といえども、民間、公営、社宅、官舎など、
その内容、つまり、立地条件、家賃、建築の質は様々です。
その賃貸を選択した理由を尋ねると、
「家賃が安くて」「便利だから」という回答が殆どを占めます。
一方で、実際の暮らしの質を尋ねると、
「カビ、結露がひどい」「子どもを外遊びさせられない」「危険」
「ちょっとしたことで苦情」「狭い、暗い、窮屈」「寒すぎる」「虫が入ってくる」など
「快適」とは真逆の「不快、不平、不満」な暮らしを過ごしている。
そもそも、家賃が安くて便利だからという理由の背景には、
それが叶うと快適に暮らせる、と考えているからです。
不快だと分かっている場所に、愛する家族を送り込むつもりなど毛頭ないとはず、愛があれば(苦笑)
つまり、実際に住んでみて、こんなはずじゃなかった、と分かる。
とはいえ、家賃が安いから、便利だから、という理由で、不快な生活を受入れる。
その結果、どうなるか。
子どもと母親の心身の健康は徐々に蝕まれていくわけです。
不快だと分かっていても、マイホーム購入のために、
自己資金を貯めるために、あえて、期間限定で、
家賃の安い住居を選択するというのは、
これは、計画にそった前向きな人生設計です。
実際に、そうしていらっしゃる家族はたくさんいる。
しかし、家賃の安さ選択の目的が、貯蓄であっても、
貯蓄はほどほどにしておかなければなりません。
(年収程度でしょうか)
なぜならば、不快な住居が子どもと母親の心身の健康を蝕むことに変わりはないので、
家を建てるという気力も体力も失われてしまいます。
心身の病の原因は、不快な住居であるにもかかわらず、
病院への治療のために、家賃が安くて病院に近い現在の不快な住居の方がよい、
なんて、本末転倒な思考と判断に陥るはめになる。まさに不快&不幸スパイラル!
家賃が安いから得している、
果たしてそうでしょうか?
家賃の安さや便利さで得られるもの=犠牲にしているものとは、
子どもと母親の心身の健康である、という現実を自覚し、
今後の住居選択の判断基準のひとつにして頂ければと幸いです。
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info@ogawanoie.jp
※件名に「診断希望」、住所、氏名、電話番号を書き添え下さい。

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。