やる理由はひとつあればよい
ある相談者への私の回答メールを紹介します(一部略、加筆修正)
************
これまで15年間、
決断を迫られたときの人間、夫婦-数百組と対峙してきました。
その局面での振る舞いは、まさにそれぞれの本音,
すなわち本人にとって一番大事なこと(重要なこと)が行為としてあらわになります。
子育て優先の家づくりにおいて、その実現の過程では、気にいらないこと、思い通りにならないこと、
納得できないことは日常茶飯事です。
加えて、本人の意図せぬ、予期せぬ事態が
いつどこからなにが飛んでくるか分からないのも家づくりの現場です。
相談者や依頼主は、まず私から気にいらないことをいろいろいわれるわけですが(苦笑)、
私が伝える内容の背景には、
・金融機関の厳しい審査(融資の最終局面はトコトン苦しい)
・土地売主及び不動産会社の利害
・許認可機関の官僚的対応
・各施工協力会社、職人さんの事情など
実際問題として、「もっとイヤなこと」「トラブル」を将来的にも回避して、家族が豊かな心で健康に暮らせる住環境=拠点を実現させるため、乗り越えるためです。
さまざまな困難があり、労があり、それを乗り越えることができるかどうか、
それはまさに、まずは自身の、次に夫婦の意思=思いの強さにかかっています。
私どもの結論は、これをパートナー、わが子に対する「愛」であると。
私が家づくり診断で相談者に問い、見極めるものは二つあります。
ひとつは、我が家の客観的資金力(資金繰り×住宅ローン借入能力×社会的信用力)
もうひとつは、価値観×本気度=意思の強さ、腹をくくっているかどうかです。
夫婦が同時に腹をくくる、ということはありません。なぜならお互いちがう人間ですから。
だからこそまずはどちらか、主に今の住居での生活に困っている方、
何とかしたいと強く思っている方が、腹をくくれるかどうか、
これこそがまさに実現するかどうかの分かれ道です。
〇〇さまの場合、これまでのやりとりから判断すると、ご夫婦それぞれ「小川の家」を実現させるだけの
「今の住環境での暮らしと子育てを何とかしよう」という観点で腹をくくってはいない。
一言でいえば、親にとっての目先の利便性(〇〇の近く)、破格の家賃の安さ(補助〇割)を捨てきれない。
※故にその対価(代償)として、子どもが喘息に苦しみつづけるわけですが。
これは私の実践知からの’勘’です。
決める人、やる人、真に大切なものを手に入れる夫婦は、
99%納得できなくても、決める。
大事なものはなにか、に焦点が絞られているからです。
逆に決めない人は、
納得できない、満足できない、条件を満たしていない要素が1%でもあれば、
それを理由として機会をける。
その場合、条件それ自体に問題があるのではなく、
そもそも必要としていない、本音は別のところにあるからです。
例えば、住宅ローンを組むのはイヤ、妻のガス抜き(ジェスチャー)
先日の回答によると
他の住宅会社への訪問も予定されているとのこと
※現状では小川の家でなくてもよい
真にどうしたいのか、それぞれが深く考え、
まずは自分の意思を、次に夫婦で結論を出されてください。
費用や手順、程度の問題については、
その次の段階ですから。
********
一昨日は、Fさま(長崎市)の地鎮祭&Sさま(長崎市)の住宅ローン本承認
今日は、Kさま(諫早市)の上棟式-夕方からもちまき
明日は、Yさま(長崎市)-米寿の家の竣工
その他、佐世保でT邸、熊本市でI邸、札幌市でO邸が進行中。
皆さんそれぞれ葛藤があり、
気にいらないこと、
納得できないことを呑み込んで、
「やる理由=ゲットしたいもの」に向かって歩んでおります。
そして、幸せスパイラルに完全に乗っている^^
小川の家づくりの順序は
まず、自らにとって大切なものは何かを問う
次に、どうしたいのか、自分の意思を固める(腹をくくる)
最後に、パートナーにその意思を伝え、意思を統一する←愛があれば統一できる
うまくいかないのは、つまるところ、
細かすぎるか、煩悩が多いか、その次元の問題です。