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悲しいお知らせ

帰宅すると喪中ハガキが届いていた。お客さまからだった。ご両親が他界されたのだろうと思って裏面をみた。ご主人と3人のお子様の名前が記されていた。享年41歳。奥様が亡くなっていた。

毎年、年賀状のやり取りをさせていただき、家族の笑顔と「幸せに暮らしています」という言葉をいただいていた。家づくりの依頼は2013年。ご相談は10年前ということか。

人は必ず死ぬ。それは生き物で、生まれてきたからであって、死因は生まれてきたから、生き物だから。とはいえ、まだまだ生きたかっただろうな、子どもたちの成長していく姿を見たかっただろうな、共に暮らしたかっただろうな、と。

世は無常

子育ての家で、赤ちゃんも授かり、30代の10年近く過ごせた笑顔の日々は幸せだったと思うので、同じ余命、寿命だったとしても、それがアパートの一室でのそれとは人生の質と次元は違ったはず。

私たちは必ず死ぬ。子どもが子どもでいる時間は限られているし、子どもが巣立つまで自分が元気に生きている保証など、どこにもない。そのかけがえのなさ、無常であることを自覚認識して、日々生きることができるか否か。

享年41歳、夫と3人の子どもを残して旅立つものがどれほどの苦しみや悲しみなのか、私には想像できない。その現実に向き合い、受け止めなければならない人生がどれほどのものなのか、私には想像できない。

ただ、この文字を打ちながらも涙が止まらない。お客様からの年賀状と家づくりのときのファイル一式を横に置いて、この文字を打つのはつらい。

お客様の幸せな人生に役立つ商品・サービスしかつくらないし、売らないし、提供しないと決めている。私が扱うのは儲かる商品やサービスではない。単なる家ではない。4LDKの家ではない。低価格の家でもない。子どもと家族の子育てと暮らしと人生を扱う。

かけがえのない人生の日々をどこでどんな気持ちで過ごすか。その毎日毎日が人生。そしてその毎日は終わる。必ず終わる。子どもと過ごせる日々の終わる。その終わりある、限りある時間をどう生きるか。

私は常に、明日死んでも後悔しないように生きている。まだまだ生きていたいので、明日死にたいわけではないが、とはいえ、死は必ず訪れるし、それがいつかは誰にも分からない。みな、やたらと他者に保証を求めたがるが、自分と大切な家族の命を、いついつまで保証してくれるものは何もない。

子育ての家、子育て優先の家づくりを、Mさん、天国から応援してくれているはず。恥ずかしくないように、精進します。合掌。

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。