お客様の声

安い家が欲しいのか、幸せに暮らせる家が欲しいのか。

安い家が欲しいのか、安全・安心して暮らせる家が欲しいのか。

安い家が欲しいのか、幸せに暮らせる家が欲しいのか。

つくり手として向き合うのは

売れる家をつくればよいのか、家族が幸せに暮らせる家をつくればよいのか。

家族が幸せに暮らせる家をつくれば売れる、はずなんですけど、美味しい料理を出すお店がいつの間にか潰れてしまうように、良い商品が売れるわけでもなく、売れる商品が良い商品だ、となる。いい商品とは安い商品だ、というのも一理ある。

家(マイホーム)は、消費財で消耗品ですが、その買い替えサイクルは30−50年です。つまり、買った商品がイマイチだったとしても、それを30−50年、毎日使い続けることになります。

安い家で幸せに暮らせると判断するから安い家を買うわけですが、家という商品に限らず、安さを売りにした良質な商品やサービスは存在しません。価格は品質、価値に応じて設定されているからです。

ここで大事なことは二つあります。
・幸せとは何かを決める、ということ。
・幸せとは何かを決めるのは誰か、ということ。

家族がいる場合、自分だけの問題ではなく、例えば、妻にとってどうか、長男にとってどうか、家族の健康にとってどうか、家計にとってどうか、など、いずれにしても自分と自分の家族の人生ですから、決めるのは自分。

幸せに暮らしています、と本人と家族がそう思えれば、どんな家に住んでいても、それはその家族にとって幸せに暮らせる家なのです。なので、安いかどうかは関係ない。

「安い家に住めば幸せに暮らせる」という方程式が成り立つか?というと、これ、成り立たないですね。

家賃がタダで喧嘩が絶えない家庭もあれば、家賃10万円で笑顔で暮らせる夫婦もいる。

それは「家の広さは家族の幸せな人生に比例しない」ということも言えます。立派な家だけど家庭内別居とか親子断絶みたいなケースはよくありますし、維持費がかかりすぎるとか、住宅ローンの返済に追われるなど。

駅前のマンションに住んでいてストレス抱えている人もいれば、買い物に不便な郊外で自由にストレスなく暮らしている人もいる。

「安い方がいい」というのは必ずしも正しいわけではない。

例えば、自分の収入、給料が安い方がいいとか、夫の収入は安い方がいい、という人はいないです。人件費は安い方がいい、と言いながら、他方、労働者の所得水準は上げなければならない、という。税金は安い方がいいが、行政サービスは充実した方がいい、補助金や助成金はもっと増やして欲しい、という。最近、安い方がいい、というのは嘘(幻想)ではないか、と思い始めました。どこかで何かを無理している可能性が高く、その犠牲をどこかで何かの形で支払うことになる。それは金銭的な問題で解決すれば単純だけど、そうじゃない場合、ものすごくタチが悪い。住宅が原因の問題でいえば、シックハウス症候群(健康被害、アトピー、喘息、頭痛、くしゃみ鼻水、不眠、不妊、うつ)であり、引きこもり(家庭内、※不登校ではない)です。つまり、住宅が原因で家族の人生を不幸にする。

もちろん、幸せに暮らせる家、には値段の問題も含まれます。

住宅ローンに追われる家は幸せに暮らせる家ではないし、安い家でも家族が病気になってしまえば、住宅ローンの返済に追われる。それは賃貸でも同様で、家族の心身の健康が失われると、家賃は支払えなくなるし、車のローンやちょっとしたキャッシングが払えなくなれば債務整理になる。これまで1000組以上の家づくり診断をしてきて、家賃が安いからといって貯金がしっかりあるわけではないことは証明済みだし、家賃が安い夫婦ほど、車のローンなどの多重債務者だったりする。要するに、住環境が悪いから、住居にきちんとお金をかけないから、他で浪費する、ストレス発散する、外出外食が増えるわけですね。計画性もない。

安い家をつくるのは超簡単です。とにかく目先の安さだけを追求すればいいからです。後先考えない。売れればいい。
他方、家族が幸せに暮らせる家をつくるのは超難しいです。

で、どちらの仕事が自分の人生も幸せにするかというと、後者なんですよね。お客様家族が幸せな人生を歩める家をつくることに徹すると、自分も社員も職人さんたちも幸せな仕事ができる。クレームゼロってそういうことなんですよね。バンバン儲かるとか急成長とか、そういうことはありませんが、商売の目的は幸せな人生に貢献することであり、売り上げを2倍にすることではないからです。

家づくりにおいて、私のようなポジション(全体の統括責任者)で職責を果たそうとすると、どうしてもその家族の人生にとってどうか、という長期的で本質的で最も重要な問題を避けて通れないです。

ちなみに、安い家、ローコスト住宅メーカーって、次々に出てくるんですけど、3年から5年で撤退するか、社名変更しています(クレームが増えてきた頃に撤退する)。10年存続というのはないです。仮に、ローコストを謳っていて、長く商売をやっている会社は、ローコストではないか(実際の工事費用はそれなりの額)、会社の規模が大きくなることで、消費者より強くなっているので、クレームにも負けないか(それ専門の部署がいる)、配置転換を繰り返して担当者がいなくなるか。

まあ、それでも安く手に入ったからいいじゃないか、というのは一理も二里もあります。どっちがいい悪いの問題ではないのです。

住宅建築会社にかかわらず、長く商売をやっている会社、お店というのは、安売りはしていない、安さを売りにはしていない、というのは共通するのではないでしょうか。家って、長く使うからなあ。

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。