初めての方へ

30歳を過ぎて、貯金が年収未満なのはなぜか?

結論から言うと、貯金が大事だと思っていないから。

貯金よりも目の前の消費を優先するからです。

貯金は欲しいものを我慢することでしか得られないので、貯金ができないということは我慢ができないことでもある。収入の額の問題ではないです。

以下、エピソードなど。

例えば、貯金ゼロあるいは、貯金200万円以下の方がおっしゃる理由の一つは「マイホームを購入するつもりがなかったから(貯めてこなかった)」と。

ここで素朴な疑問が浮かびます。「貯金はマイホーム購入のためだけなのか?」

「貯金の使途はマイホーム購入時の頭金だけなのか?」

そんなことはありません。

家族旅行、冠婚葬祭、子供の教育、車(購入、車検、修理)や家具・家電の買い替え、万一の備え(事故や災害時の出費)など、人生では、日常の消費行動とは一桁も二桁も違う費用(出費)が必要になる機会は当然あります。その時に、毎回借金や分割払いをしながら生活していく、人生を歩んでいくという道は、自転車操業ですから、ちょっとした何かで収入が減った場合、あっという間に、家計が破綻することになります(消費者金融、キャッシングのお世話になる)。

もう一つの理由は

  • 「収入が少なかったから」

収入が不安定だった、少なかった」とおっしゃるにも関わらず、実際には、車は借金してまで高額のものを購入しているし、民間の生命保険にはしっかり入っていて、さらには食費よりも多い額の保険料を支払っている。

  • 「転職したから」

転職するなら、1年分の収入ぐらい貯金してからすればよいわけで。なぜなら転職後は、予想外のことも起こり得る、つまり、収入への不安が高まる可能性があるからこそ、貯金が大事になると思うんです(例えば、ボーナスは2年目以降など)。

貯金がないのではなく、貯金をしてこなかった。

貯金ができないのではなく、自分がいつでも自由に使えるまとまったお金が、自分の手元にないという状態を甘く見ている。要するに、貯金は大事ではない、と判断しているわけです。

  • なぜ貯金がなくても平気なのか?

一つは、その人のそれまでの消費で、欲しいものは貯金がなくてもすぐに手に入れることができたから。学費→奨学金、婚約指輪→分割払い、結婚式→ローン、車→車のローン、家電→ローン、家計の不足→キャッシング、消費者ローン。

手元にまとまった現金がないから、保険の保障を充実させる。その結果、毎月の固定支出のうち、がん保険や医療・生命保険料と車のローンで、合計5〜10万円、年間50万円、100万円という家計は非常に多い。夫婦共働きとなると、世帯収入はそれなりの額(400〜800万円)になるので、子供の保育料もそれなりの高額になっていく。となると、「家計に貯金する余裕がない」となる。これが「貯金ができない」理由となる。実際に、そういうお金の使い方になると、貯金するためのお金は残らない。

でも、実際には、収入が少ないから貯金ができないのではなく、貯金が大事ではないと判断しているから、お金を貯めない、それだけなのです。生命保険料や車の借金が天引きされるように、まず貯金を積み立て、残ったお金で生活すればよいわけですから。

これまでの家づくり診断で2000組以上の家族の家計・資産状況のリアルを見てきて明らかになったことです。世帯年収1000万円で、貯金ゼロ、借金300万円、という家庭は多々あるし、年収300万円で、貯金500万円、借金ゼロ、という家庭もあります。お金の使途の2極化であり、借金タイプと貯蓄タイプに分かれます。

家計の安全性という意味では、30歳程度、働き始めて10年で、貯蓄額が年収程度の場合、日々の生活が黒字なので、マイホーム購入で頭金を使ったとしても、それ以降また貯蓄できます。そうでない場合、マイホーム購入時に、家計の抜本的な見直しをすれば、住宅も購入できるし、その後の貯蓄もできます。

マイホーム購入、少なくとも、小川の家での子育て優先の家づくりとは、これまでの生活の延長線上ではなく、新しい未来、自らが望む未来を叶えるプロセスですから、お金の使い方もセットで見直し、再構築してことになります。

もちろん、家づくり診断等において、家計の見直しを提案しても、受け入れて前進する方と、「見直しをするつもりはない」という判断で、笑顔で子育てできる暮らし、心豊かで健康に暮らせる小川の家をあきらめる方もいらっしゃいます(オーバーローンで、他のマイホームを購入するケースもある)。それぞれの人生観ですから、どちらが良いとか悪いとかではありませんが、とはいえ、先に述べたとおり、マイホームを購入するしないにかかわらず、貯蓄がないということは、家計破綻のリスクが極めて高い、あるいは、実質的に破綻している場合も多いわけですから、それは生活が成り立たない未来へ歩んでいることになります。

そのようなお金の使い方をこれからも続けて、家族の人生はハッピーになるのでしょうか。自分も子供もお金に困ることはないのでしょうか。

家づくり診断や、家づくり、マイホーム購入を検討する機会というのは、人生設計の機会ですから、お金の使い方、お金のかけ方をゼロベースで見直す、良い機会だと考えています。

家づくり診断の申し込みはこちらinfo@ogawanoie.jp

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。