部分最適はひとまず捨てる
「小川さん、要望をきいてもらえますか?」とよく尋ねられる。
先方の言う「きいて」とは、
(小川の家が)「叶えることができるか」という意味である。
そんなとき、最近の私の方針は以下の通りです。
「聞く」だけならできますけど(笑)、
「叶えることができるかどうか」と結論を求められれば、
(内容次第では)
「詰めてみないと分からない」としか言いようがありません。
要望の解決(叶える)は、主に3つのカテゴリーに分類される。
①法的・物理的な問題
②先方の資金力の問題
③利害関係者の問題
「○○という要望をきいてもらえますか」と要求され、
私が「できます」と返答すれば、あなたに依頼してもよいが、
きいてもらえないのであれば、他をあたるという。
当然といえば当然だが、
住宅業者・業界に対する
素人一般消費者に潜在する根強い不信感とは、
「できるといったのに、できなかった(違った暮らしが提供された)」ことによる。
したがって、信頼できる業者を選定する際には、
「できないものは、できないとハッキリ事前に伝えてほしい」
というのが消費者のアンケート結果となるのだが、
現実の判断・対応においては、上述したとおり、
(様々な理由により、責任あるプロとして)
「できないものはできない」と事前に伝えると、
受注できないというジレンマがある(苦笑)。
例えば、
要望の多くは、お金で解決します。
(できないことも含めて)
同じ○○という要望(要求)でも
Aさんの資金力なら、「きく(=叶える)ことができる」が
Bさんのそれでは、無理、となる。
こういう場合、私は先方に率直に伝えるようにしている。
「○○さんの資金力では××という理由で無理です」と。
だから、私は(横柄だと)嫌われるし、
だから、私は信頼して頂ける。
先に述べたような、
「できないものは、できない」
「してはいけないことは、しない」
「無茶なものは、無茶」
「結果的に相手の幸せな暮らしにつながらないと判断することは、しない」
そう判断して説明し、(先方から)依頼して頂けなかった、
受注に至らなかったとしても、私は後悔しないし、
世間一般のいわゆる目先の売上の為のジレンマなどない(笑)。
※腹くくってやっているので(苦笑)
そんなとき、そうだよなーと私の教訓にさせてもらいたい一節と
出会いましたので、引用させて頂きます。
~茂木健一郎氏のブログより~
人間は愚かで、
中途半端に賢いから、
部分最適を図って、
結局は歪みを招いてしまう。
全体最適を考え、導くのが私の役目なので、
部分最適に惑わされぬよう、日々、考え抜きたいと思います。