子育て優先の家づくり

うちはブラック企業ではないので

建築請負業というのは

これこれの内容の仕事を

いくらで請け負います、ということ。

 

いま目の前には何もない状態から

指定の場所に、形にしていくわけです。

 

たとえば、

Aという業務を

品質Bで提供するには

100万円かかります

という見積りを提示したとする

 

依頼主が

いや、もっと安くしたいから、80万円でやってよ。

他社ならそれぐらいでできるって聞いたしと要望したとします。

 

もともと提示した額は、品質基準(しあがり)Bで、

職人さんたちにも無理なくやってもらえるギリギリの見積もり。

 

業者側の選択肢は二つある。

①値引きに応じて80万円で請ける

②この仕事の受注は諦める

 

①の場合、どうするか

方法は3つ。

 

A)品質Bを諦めて80万円でできる品質B’かCまでレベルをあわせる(落とす)

B)(下請けの)職人に値引きを要求して、日当を削る

C)AとBを組み合わせる

それでも2割引きの赤字を補てんできない場合、

次は、社員にサービス残業を強いるか、土日も休ませず働かせる。

あるいは、品質Bを提供するために、

20万円分、だれかが、労働の対価を無償で提供する。

 

Bの場合、職人さんの立場に立つと、

日当が削られるのでそれを補うために、

作業時間を増やす、日曜日も働く、突貫工事で終わらせる、となる。

 

下請け業者の立場も同様です。

 

ブラック労働、ブラック企業が社会問題化してきています。

でも、元をたどれば、

一人の消費者の要望、ニーズに応えようとしたまで、です。

 

断ればいいじゃないか、

きちんと説明すればいいじゃないか、

といいますが、

実際問題として、どこかのだれかが、

その金額でその仕事を引き受けるわけです。

 

そもそも、きちんと説明したうえで、

もっと安くしてくれ、と要望しているわけですから。

 

で、私は、わが社は経営においてどういう価値判断に基づき

対応をしているかというと

・小川の家の品質基準を満たさない仕事はお請けしない。

・職人さんたち、協力業者の方々に値引きを要求するようなことはしない(気持ちよく、安心して、仕事に専念してもらう)

・どこかの誰かの搾取でなりたつような仕事(商品・サービス)の仕組みにしない。

・コスト削減は、常に主体的に、自社の商品開発や改善、合理化、効率化の追求で事前に継続的に行う(相談者から値引きを要求される前に、主体的にリーズナブルに提供できるように、日々創意工夫する)

 

結局、

ブラック的な仕事の請け負い方、

ブラック労働=誰かの何かを搾取することを前提とした商品・サービスは

長続きしないですし、品質はもちろん、

お客様に対しての価値もあまり生まないですし、

善循環にはならない、と思う。

それは依頼されるお客様自身も望んでいないことだと思う。

 

おかげさまで、

小川の家にご依頼して頂くお客様は

皆さん非常にご理解頂いていますので、

こうしてブラック的な働き方とは180度対極で、

心身健康的に、お客様のための仕事に集中できます。

 

もちろん、

お問合せやご相談の方の中には、

たまに非常に無理な金銭的な条件を

おっしゃる方もいらっしゃるわけですが、

そういうときには

「うちは、ブラック企業ではないので^^」

とご説明するようにしています。

 

家族の生命と財産、人生を預けているのが家です。

アパートであれ、公営団地の一室であれ、

マンションであれ、マイホームであれ。

 

家づくりは

家族の生命と財産と人生と日常生活を半世紀も委ねるハコモノづくりです。

縁起物ですから、

つくる過程において

ブラック的な要素はないほうが

家族の幸福な人生にとって

大切なことではないかと思います。

 

家づくり診断の申込み:info@ogawanoie.jp

 

 

 

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。