子育て優先の家づくり

何と比べるか

幼児期の英才教育が人気です。

○歳児で○○ができる。

同年齢で○○ができるか、できないか、という部分だけを切り取り、我が子とその子を比較し、「できる」のであればホッとし、「できない」とそこに何か「問題があるのではないか」と不安に駆られる。果たしてその問題は、「それができるかどうか」なのだろうか。

私には、「ある部分だけを切り取って、他と比較すること」ばかりに目がいき、挙句、部分比較によって不安になり、全体をとらえることができなくなることの方が、問題ではないか、と考えます。

小川の家づくりにおける、すべてのお客様に対する共通項というのは、「○○さん家族が心豊かに健康に暮らすためにはどうしたら良いのか」ということです。

家づくりを始めると、どうしても「他人のこと」が気になります。

それは知人・友人のマイホームだけでなく、小川の家の他の家族と我が家との比較をつい本能的にしてしまいがちです。

私は実現計画書をはじめとして、依頼者の家づくりにおける様々な判断に際し、依頼者と他のお客様のある部分だけを取り出して比較・検討することは避けるようにしています。

それはなぜか?

家族それぞれ、収入、自己資金、年齢、家族構成、職種、勤務先、出身地など、前提条件がまったく異なるからです。共通項は「家族の心豊かで健康な暮らし=小川の家の暮らし」を求め、実現(具現化)することであり、その家族にとっての「最適解」を私や会社の経験と社会の変化、その家族の将来を踏まえ、ゼロベースで組み上げます。

タイトルの「何と比べるか」について考えると、

例えば、息子の算数の点数が80点、友達が90点だとする。

その時「友達が90点なのに、なぜ80点しか取れないのか」ではなく、

「君は、昨日より努力し、ベストを尽くしたのか」を問うべきではないだろうか、と。

同様に、依頼者の家づくりにおいては
比べるべき対象は、「依頼者自身の今の暮らしと住環境」であり、決して他の小川の家OBでも「隣の家」でもない。

さらにいえば、私は小川の家及び家づくりを他社のそれと比較しません。

比較の対象は常に、(自己満足・井の中の蛙にならぬよう)社会の様々な物事を可能な限り見渡し「昨日よりもよりよい価値(プロセス・商品・サービス)を社会と家族に提供しているか」という視点です。

<補足説明>同業他社と比較しない理由のひとつには、彼らの思考の軸が「いかにして売るか(儲けるか)」という視点に終始している場合が多いように見受けられるからです。

とはいえ、隣の芝生は青く見えるといわれるように、

私も他人のことがつい気になります。

先日、茂木健一郎氏のコラムだったと思いますが、幼児教育についての福沢諭吉論が紹介されていました。

肝心なのは、生き物として元気かどうかである。

と。3人の子育て奮闘中の私にとって、ふかーく、感銘を受けました。

※そういう意味では、猪木の「元気があれば何でもできる」は、物事の本質を捉えた格言だと思う(笑)

私の役割に置き換えると、

肝心なのは、その家族が、心豊かに健康に暮らせるかどうかである。

なんだか今日はずいぶん「ぶれた」投稿となりましたが、

何となく意図が伝われば幸いです(笑)

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。