難解な知に挑戦中
- グローバル定常型社会―地球社会の理論のために/広井 良典
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- 21世紀の歴史――未来の人類から見た世界/ジャック・アタリ
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この2冊、私にとってはかなりのジャンプを要する難解な内容。特にジャック・アタリは、世界の知と言われるだけあって、凄すぎる。※前者は新聞の書評、後者はGWのNHKスペシャルで放送で知り、アマゾンで購入。どちらも店頭で手に取っていたら、絶対に購入していないし、できない(笑)
私は住宅及び住環境という、暮らしの道具をつくる仕事のうち、道具の骨格を決定(企画)する部分を担当しています。21世紀の暮らしを考え、それに必要な要件を選別し、住環境という形にして、提供する。それはどういうモノ(家)がよいのか、という視点だけでなく、家族や社会の変化、それに対する住まいの役割や位置づけ、取得までの手順やコスト、取引のリスク、ランニングコスト(光熱費)や住民の収入に対する住居費(住宅ローン)の割合、地球環境に対する負荷、個人の手間や負担など、多岐にわたる。
昨日と今日では、社会も個人もすべて変化しているわけだから、「何事も変化する」という前提条件で考えなければいけない。そこで出てくるのが「変化に対応する」ということ。とはいえ、対応する=何でもコロコロ変わればよいという話ではない。
①変えることができるもの(後でもできる、増減できる)
②変えることができないもの(後ではできない)
③変えてはいけないもの
少し視点を変えると
①大切にすべきもの
②大切なもの
③大切ではないもの(後でもよい、無くても支障がない)
となる
全国から私に寄せられる相談者の要望の中身の優先順位は、
まず、絶対欲しい(大切でないもの)
↓
次に、欲しい(大切なもの)
↓
最後に、(私が説明すると)言われてみれば、欲しい(大切にすべきもの)
となっている。
仮に私が相談者とある意味同じ視野で要望に対応するとどうなるか。
今日(いま)欲しいものは手に入るが、何とか完成して暮らしてみると、大切なもの、大切にすべきものが「欠落」していた、となる。あるいは、いま欲しいものすら何も手に入らない(=今の住環境での暮らしが生涯続く)、となる。こういう仕事のやり方は、果たして真の意味で顧客や相談者のためになるのだろうか?おそらく私は「恨まれることはあっても、感謝されることはない」(笑)
難解な本ではありますが、私や私たち小川の家が取り組んでいる「子育て優先の小川の家づくり」というのは、確実に21世紀型だということが確認できます。これから30年、50年、100年の社会変化に高いレベルで十分対応し得るし、顧客に満足というか、質の高い暮らしの充実度を住環境の面で提供できると。
すなわち
小川の家=21世紀型=環境×健康×家族
そういえば、小川の家の原型であるCasaシリーズを世に送り出したのが、2000年だった(笑)