心豊かで健康な暮らし

まだ早い?いや、もう遅いかもしれない。

家づくりは、
住宅会社へ正式に依頼してから、
新居が完成して、
新生活が落ち着くまで、
住宅ローン返済がスタートするまで、
1年がかりです。
(キャンペーンやローコスト、スピード重視の住宅会社を除く)
「検討のはじまり」とは、
自分が、あるいはパートナーが
「いつかは家を建てないな」
「いまの住居のままで暮らすつもりはないな」
と思ったときからです。
そのときから、資料請求やモデルハウスを見学するかどうかに関わらず、
意識するかどうかに関わらず、
いろんな住宅物件の比較検討が始まっています。
ご相談の中には
「まだ早いかもしれないのですが」
とか
「(子どもが歩き始めているのに)小学校入学前までには」
とか
「結婚10年目ですが、あと2~3年後に」
とか、
まだ早いではなく、
すでに、遅いのでは?
と思わなくもない相談があります。
確かに、
23歳、結婚1年目、社会人1年目、子どもはいません、
となると、「まだ早いのでは」は説得力があります。
これが、
40歳、結婚10年目、働き始めて18年、子ども7歳
となると、
いや、遅いでしょ、と思うわけです。
「まだギリギリ間に合うかも」レベルの話です。
晩婚化する程、結婚相手に対する条件の
ハードルが上がっていくように、
家づくりもマイホーム購入を検討する年齢が高くなる程、
マイホームに対する要求水準も上がっていきます。
自分が求める水準が高まる以上に、
自分の能力と社会的な評価も
それ以上に高ければ問題ないのですが、
実際にはそうはいかないですよね。
まだ早いと思っている方は、
・子どもの年齢
・自分が稼げる残された期間
を紙に書いてみて下さい。
マンション戸建を問わず、分譲住宅の広告で目にする
「住宅ローン支払例」の殆どは「35年返済」です。
65歳で完済しようと思えば、30歳で購入する必要があります。
すでに40歳だとすると、返済期間が10年も短くなり、25年返済です。
3000万円のマンションを
頭金ゼロで住宅ローン3000万円の場合、
35年返済だと、月々8万8千円ですが、
25年返済だと、月々11万6千円です。
逆に、月々8万8千円の支払いだと、
借入額は2270万円になります。
つまり、800万円の頭金を準備しておくか、
購入可能な物件が2300万円、
つまり、700万円も安い物件しか手が届かなくなる、ということです。
800万円を10年間で貯蓄しておくということは、
今の家賃+毎月7万円弱を住居費として
一切手を付けずに10年間辛抱する必要があります。
30歳だと、3000万円のマンションでもOKの可能性がありますが、
40歳だと、同じ物件では満足できない。つまり、妥協できない。
一方で、資金制約から判断すると、さらに要求水準を落とす必要がある。
これは、さらに妥協できない、となる姿は容易に想像できます。
これは住宅会社の論理ではなく、
普通に、日常的に発生している現象です。
「まだ早い」は、「もう遅い」のではないか?
一度、自問してみて下さい。
過ぎ去った時間と、使ってしまったお金を取り戻すことはできませんが、
これからどうするかを決めるのは、いま、ですし、
明日はどうなっているか、いまの思考と行動によって決まりますので。

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。