どうして家が欲しいのだろう?
「どうして家を建てたいのだろうか?」
不動産情報誌やチラシを眺めたり、
モデルハウスやモデルルーム、完成見学会に足を運んだり、
住宅会社のホームページをみたり、資料請求したり。
なぜそうするかというと、「家が欲しいから」
住宅業者にコンタクトをとると
→ どんな家がイイですか?
→ ○○が欲しい。
→ いま、これが人気です、お勧めです。
というやりとりが一般的だけれど、
そもそも
どうしてあなたは家が欲しいのですか?
どうしてあなたは家を建てたいのですか?
というやりとりはあまりない。
一方で、私はこの
「あなたはなぜ家を建てたいのですか?」
をもっとも重視しています。
どうして借金してまで家を建てたいのですか?
何が欲しいか、
どんな家が欲しいか
それよりも前に、
そもそもなぜ自分は家が欲しいのか?
私は「モノ売り」の住宅会社、工務店から16年前の2000年頃、決別した。
モノ売りとは、
たとえば、40坪、4LDK、オール電化、坪単価30万円。
○○がついて、このお値段!
自然素材が加わり、太陽光発電が加わり、
洋風だとか、和風だとか、モダンだとか
いろんなジャンルのモノがただ足し算され続けたり、
見た目や価格や設備のちがいが
差別化という住宅モノ売り業界から決別した。
きっかけはいろいろありますが、
一番大きいのは
「家なんか、いらない」
というモデルハウスに見学にいらした方からの一言です。
住宅会社に家を見に来て、
「家なんか、いらない」という。
「家は欲しいけど、いまは、いらない」という意味かもしれませんが、
いずれにしても、
「家なんか、いらない」という物差し、判断基準がそこにはある。
これは、私と一般消費者とのやりとりですが、
実際には、夫婦間でも同じような意見の相違が
あるのではないでしょうか。
あなた:「家を建てたい」
妻あるいは夫:「家なんか、いらない」
どうしてあなたは家を建てたいのでしょう?
家を建てることで、
なにを、どう解決したいのでしょうか?
なにを手に入れたいのでしょうか?
私は、
あなたが家を建てたい理由は
あなたが日常生活において困っているから、
これに尽きると思います。
今の住居での暮らしが続くことに不安を感じる、
明るい未来が期待できないから、ではないかと。
あなたが家を建てたい理由は
高価な指輪が欲しい理由とはちがう。
心の底になんとなく存在するストレス、違和感、不平、不満、不快、
それが続くことに対しての絶望感、焦り、危機感、恐怖、孤独感。
そんな心理をうまく適切に言葉で表現することはできないけれど、
やっぱり今の住居のままではイヤだ、
こんな暮らしと人生はイヤだ、という思い。
少なくとも小川の家は
そういう困っている方、家族を対象として家づくりをさせて頂いています。
もちろん、お友達がマンションを買ったから、
家を建てたから、私も欲しい、という人もいらっしゃる。
それは(マイホーム購入を考える)きっかけとしては理解できるけれど、
家を建てる理由が「友達が買ったから(私も)」というのは、
本当にそれでよいのでしょうか、と思うわけです。
ここでいうよい、とは他人が所有するモノと(自分のそれ)を比べて、
所有欲を満たすことで本質的なストレスや問題は解決するのか?ということ。
あなたはどうして家が欲しいのでしょうか?
どうしてその辺の安い中古物件や
建売住宅ではダメ(イヤ)なのでしょうか?
どうして今の住居のままではイヤなのでしょうか?
ぜひ自問自答されてみて下さい。
答えは自分の中にありますし、
自分の中にしかありませんから。