初めての方へ

子どものことが忘れられていく

子育て優先の家づくりにおいて
難しい問題は二つあります。
ひとつに、そもそも「子どものこと」を中心に考えて、
マイホーム購入や家づくりを考えて、比較検討し、
子育て優先で判断する人が極めて少ないという日本のマイホーム事情。
ー大人の損得主義が主流であるー
ふたつに、「子どものことを考えて」家づくりをはじめても、
いつの間にか物事を判断する際に
「子どもの子の字も出てこなくなる」ということ。
ー大人の情報(事情)が耳に入り始めると前段の損得主義に陥るー
戦後一貫して「大人の損得主義」を貫いてきた日本という社会環境の中で、
家族の日常生活と人生にとって、
一番大事な部分であるはずの
「我が子を心も体も健やかに育てること」を重視する
「子育て優先主義」を実践することは、
極めてハードルが高い。
ハードルは高いわけですが、
乗り越えられないのか?というと、そんなこともない。
自分と家族にとって、かけがえのないものは何か?
要するに、お金で買えないものは何か?
失って取り返しのつかないものは何か?と自分に問えば、答えはシンプル。
生き方というのは、
だれからも教えてもらえるものではなく、
自分で問うて、自分で決めるものだと思います。
子どもは自分が住む家を選択し、決定する権利も能力もありません。
だから、幼少期は、親が決めた住環境で命を消費するしかない。
ぜひ今一度、クリスマスを前に、
子どもにとっての幸せとは何か?
今の住居は、子どもが心も体も健やかに暮らせる住まいなのか?
と自問してみて下さい。
マイホーム購入を検討している人はぜひ
「家を建てる目的は何か?」を問うてみて下さい。
子どものことではなく、
いつが金銭的に得か?
どこのメーカーが得か?
どこが便利か?
親が納得するのはどれか?
そんな観点ばかりで住宅メーカーや不動産情報をみているようであれば、
ぜひ今一度、立ち止まって、大切なものは何か?と問うてみて下さい。
子どものこの字も出てこないご相談に、
毎度のことながら、その子の失われていく日常と未来がどうなるのか、
お節介ながら気になってしまった一日でした。

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私が書いています

代表取締役 小川勇人(おがわはやと)

代表取締役 小川勇人おがわはやと

1973年長崎の小さな工務店の長男として生まれる。2000年頃、シックハウス症候群と様々な社会問題が子育ての住環境に起因していることに気づく。以降、子育てを優先した家づくりに徹する。日経ビジネス誌にて「顧客の人生を助ける善い会社」として紹介(2015),著書「暮らしは変えられる」(2008)#妻と二男一女#ウルトラマラソン#登山#MBA(長大大学院,2014)#熊大工学部(1996)#長崎東#福大非常勤講師

暮らしは変えられる 「子育て優先」という選択 小川 勇人  (著) 小川 勇人のFacebook
子育ては、小川の家。